• 2026年8月24日

胃酸の逆流を放置すると危険?逆流性食道炎と内視鏡検査の重要性を解説|さいたま市緑区

「食後に胸がジリジリと焼ける」「夜中に胃酸が込み上げてきて目が覚める」——そんな不快な症状を、忙しさにかまけて「たいしたことない」と放置していませんか?

実は、胃酸の逆流(逆流性食道炎)を繰り返し放置し続けると、食道の粘膜が傷つき、最終的には食道がんへと進展するリスクがあることがわかっています。市販の胃薬で一時的に症状が治まっても、根本原因を確認しないまま過ごすのは注意が必要です。

この記事では、胃酸逆流の仕組みや逆流性食道炎が危険な理由、そして内視鏡検査(胃カメラ)がなぜ重要なのかを、消化器内視鏡専門医の視点からわかりやすくお伝えします。

  • ✅ 逆流性食道炎の症状・原因・放置のリスクがわかる
  • ✅ 内視鏡検査(胃カメラ)が必要な理由と費用目安がわかる
  • ✅ 日常生活でできる改善のポイントがわかる
📋 この記事の目次

「胸やけ」は体のSOSサイン——あなたの症状、当てはまりませんか?

こんな症状、心当たりはありませんか?

逆流性食道炎の症状は多彩で、「胃の病気」とすぐに気づかないケースも少なくありません。以下のような症状が続いている場合は要注意です。

  • 食後や就寝時に胸やけ・胸の灼熱感がある
  • 酸っぱいもの・苦いものが喉や口の中に上がってくる感覚(呑酸:どんさん)
  • 食後に胸や喉のあたりがつかえる感じがする
  • 慢性的な咳・声のかすれ・のどの違和感が続く
  • 夜中に胸の不快感で目が覚めることがある

特に「慢性的な咳や喉の違和感」は、耳鼻科や呼吸器科を受診しても改善しない場合に、実は逆流性食道炎が原因であったと判明することもあります。症状は必ずしも「胃がむかむかする」という典型的な形だけで現れるわけではないのです。

「市販薬で治まっているから大丈夫」という誤解

市販の制酸薬や胃薬を飲んで症状が和らぐと、「もう治った」と感じる方は多いです。しかし、薬で症状が消えても、食道粘膜のダメージが回復しているわけではありません。

症状が治まっているあいだも炎症は繰り返され、粘膜の変性が進んでいる可能性があります。「症状がなくなった=病気が治った」とは限らないため、繰り返す胸やけや胃酸逆流は医療機関で一度きちんと診てもらうことが大切です。

こんな生活習慣の方は特に注意

逆流性食道炎は生活習慣と深く関係しています。以下に当てはまる方は発症・悪化のリスクが高いとされています(個人差があります)。

  • 早食い・ドカ食いをすることが多い
  • 脂っこいもの・甘いもの・アルコールを好む
  • 食後すぐに横になる習慣がある
  • デスクワーク中心で運動不足・肥満傾向にある
  • 喫煙習慣がある
  • 妊娠中・更年期で体内の環境が変化している

子育て世代は食事が不規則になりがちで、さいたま市緑区・浦和美園周辺にお住まいで「忙しくてつい後回し…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。気になる症状がある場合は、早めに消化器内科に相談されることをお勧めします。

逆流性食道炎とは?胃酸が逆流する仕組みと原因

胃と食道の境目「下部食道括約筋」の働き

胃と食道の間には「下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)」と呼ばれる筋肉の弁があります。この弁が食事のときだけ開き、それ以外はしっかり閉じることで、胃の中の強い酸が食道に逆流しないように守っています。

逆流性食道炎は、この弁の機能が低下したり、胃の内圧が上昇したりすることで胃酸が食道に流れ込み、食道の粘膜が傷ついてしまう病気です。正式名称は「胃食道逆流症(GERD:Gastroesophageal Reflux Disease)」といいます。

逆流性食道炎を引き起こす3つの主な原因

Point 01 下部食道括約筋の機能低下
弁の「締まり」が弱くなる

加齢や肥満、姿勢の悪さ(猫背)、妊娠による腹圧上昇などが原因で下部食道括約筋の機能が低下します。脂肪分の多い食事やアルコール・タバコも括約筋をゆるめる作用があるとされています。この「弁のゆるみ」が最も一般的な逆流の原因です。

Point 02 胃の運動機能の低下
胃の中の食物が長時間残る

ストレスや自律神経の乱れ、糖尿病などが原因で胃の蠕動(ぜんどう)運動が低下すると、食べたものが胃に長くとどまります。胃の内圧が高まり、胃酸が逆流しやすい状態になります。忙しい子育て世代に多い「食後すぐ横になる」習慣もこの問題を助長します。

Point 03 食道知覚過敏
少量の逆流でも強い症状が出る

食道の粘膜が知覚過敏になると、わずかな胃酸の逆流でも強い胸やけや痛みを感じることがあります。ストレスや睡眠不足が引き金になることも多く、検査では明らかな炎症が見えなくても症状が強い「非びらん性胃食道逆流症(NERD)」のケースも少なくありません。

「食道裂孔ヘルニア」も逆流の一因

胃の一部が横隔膜の上に飛び出してしまう「食道裂孔ヘルニア(しょくどうれっこうへるにあ)」という状態も、逆流性食道炎の原因として知られています。肥満や加齢によって生じやすく、日本人の中高年層に多く見られます。食道裂孔ヘルニアがあると、下部食道括約筋の働きが妨げられ、胃酸が逆流しやすくなります。この状態は内視鏡検査(胃カメラ)で確認することができます。

放置すると何が起きる?知っておきたい合併症のリスク

逆流性食道炎を放置した場合の経過

「胸やけくらいで病院に行くのは大げさかな」と思う方もいるかもしれません。しかし、逆流性食道炎は適切に治療・管理しないまま放置すると、段階的に深刻な状態へと進展するリスクがあります。

✅ 早期に対処した場合

  • 食道粘膜の炎症が改善する
  • 生活習慣の見直しで再発を予防できる
  • 内服薬(PPI・P-CAB)で症状をコントロールできる
  • バレット食道への進展を防ぐことが期待できる

⚠️ 放置し続けた場合のリスク

  • 食道粘膜のびらん・潰瘍が悪化する
  • 慢性的な出血による貧血が起きることがある
  • バレット食道(腸上皮化生)に進展する恐れがある
  • バレット食道から食道がん(腺がん)発症リスクが高まる

バレット食道とは何か

逆流性食道炎を長期間放置したときに生じる代表的な合併症が「バレット食道」です。バレット食道とは、繰り返す胃酸の刺激によって食道の下部の粘膜が、本来の食道の粘膜とは異なる胃・腸に近い粘膜に置き換わった状態のことです。

バレット食道は自覚症状がほとんどなく、放置すると「バレット食道腺がん」と呼ばれる食道がんへと進展するリスクがあるとされています。欧米では逆流性食道炎に関連する食道がんが増加しており、日本でも近年その傾向が見られます。バレット食道の有無や進行度は、内視鏡検査(胃カメラ)でなければ確認することができません。

「症状がないから大丈夫」という誤解を正す

逆流性食道炎の怖いところは、症状の強さと食道のダメージの深刻さが必ずしも一致しないことです。症状が軽くなった・なくなったように感じていても、内視鏡で確認すると炎症やバレット変化が進行していたというケースは珍しくありません。逆に、強い症状があっても粘膜に目立った変化がない「非びらん性」のこともあります。

症状の有無だけで「治った・大丈夫」と判断するのではなく、一度は内視鏡検査で食道の状態を直接確認することが、早期発見・早期対処につながります。

⚠ こんな症状は早めに受診を

胸やけや胃酸逆流に加え、「飲み込みにくさ・つかえ感」「体重の急激な減少」「黒い便(タール便)」「原因不明の貧血」などの症状を伴う場合は、すみやかに消化器内科への受診をご検討ください。これらは逆流性食道炎以外の重篤な疾患のサインである可能性があります。

内視鏡検査(胃カメラ)が重要な理由と検査の流れ

なぜ「胃カメラ」が必要なのか

逆流性食道炎の診断や経過確認において、内視鏡検査(胃カメラ)は非常に重要な役割を果たします。胸やけなどの症状は問診・薬の反応でもある程度推定できますが、以下の点は内視鏡でしか確認できません。

  • 食道粘膜のびらん・潰瘍の有無と重症度
  • バレット食道(腸上皮化生)の有無
  • 食道裂孔ヘルニアの有無
  • 食道がん・胃がんなど悪性疾患との鑑別
  • ヘリコバクター・ピロリ菌の感染(胃粘膜の観察)

特にバレット食道や早期食道がんは、見た目に大きな変化がなく、経験豊富な専門医による精密な観察と適切な色素・光学技術を用いた検査でなければ見落とされるリスクがあります。「症状があるから受けておく」だけでなく、「症状が落ち着いても定期的な確認」が早期発見の鍵です。

胃カメラ検査の流れ(当日の大まかな流れ)

Step 01 来院・問診・前処置
まずはお体の状態を確認します

検査前日の夜から絶食し、当日は指示に従った制限で来院します。問診票の記入のあと、消泡剤(胃壁をきれいにする薬)を飲んでいただきます。鎮静剤を希望される方はこの段階で確認し、点滴の準備を行います。

Step 02 内視鏡検査(約5〜10分)
ウトウトしている間に検査が進みます

鎮静剤を使用した場合、ウトウトとまどろんでいる間に検査が進みます。経口(口から)または経鼻(鼻から)のどちらかのカメラを用いて、食道・胃・十二指腸を観察します。逆流性食道炎が疑われる場合は食道の接合部や粘膜の状態を丁寧に確認します。検査自体は通常5〜10分程度です(個人差があります)。

Step 03 リカバリー・結果説明
検査後はゆっくり休んでから帰れます

鎮静剤を使用した場合はリカバリールームでしばらく休んでいただいたあと、検査の画像をもとに医師が結果を丁寧に説明します。必要に応じてその場で組織の採取(生検)を行う場合があります。当日の運転は控えていただく必要があります。

胃カメラ検査の費用目安

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の費用は、保険診療か自費診療かによって異なります。以下は当院での目安です(個人差・追加検査の有無により変動します)。

検査内容費用目安備考
胃カメラ(保険・観察のみ)約5,000円3割負担の概算
胃カメラ(自費・健康診断目的)10,000〜20,000円程度要確認
鎮静剤追加(保険適用時)約200〜500円3割負担の概算

※ 保険診療の費用は3割負担の概算です。生検(組織採取)・ピロリ菌検査等を行った場合は別途費用が発生します。詳しくはお問い合わせください。

「胃カメラは苦しい」というイメージを変えたい

「胃カメラは苦しそう」「以前に苦しい思いをした」という声は多く聞かれます。しかし近年は内視鏡技術や機器が大きく進歩し、鎮静剤を使用することでウトウトした状態で検査を受けることができるため、不快感を軽減した形での検査が期待できるようになっています(個人差があります)。また、カメラの細さ・柔軟性も向上しており、経鼻内視鏡を選択することでえずき(嘔吐反射)を抑えやすくなっています。検査への不安や心配は、受診前に医師に遠慮なく相談してください。

WEB予約 / LINEから予約

かなもり内科婦人科クリニックの胃カメラ・消化器診療へのこだわり

さいたま市緑区・浦和美園駅徒歩1分に位置する当院では、消化器内視鏡専門医が逆流性食道炎をはじめとした消化器疾患の診察・検査を行っています。

  • 消化器内視鏡専門医・医学博士による精密な内視鏡診断:大学病院・基幹病院で十数年にわたり消化器内視鏡治療(ESD含む)を専門に行ってきた院長が、早期病変の見落としを防ぐ丁寧な内視鏡観察を行います。
  • 鎮静剤対応+リカバリールーム完備:希望される方には鎮静剤を使用し、ウトウトした状態で検査を受けていただけます。検査後はリカバリールームでゆっくり休んでいただけます。
  • 内科と婦人科のワンストップ診療:下腹部症状など、内科・婦人科の境界領域の症状も同一クリニックで対応できます。女性患者さんが安心して受診できる体制を整えています。
  • 浦和美園駅徒歩1分・駐車場15台完備:電車でも車でもアクセスしやすい立地です。WEB予約・LINE予約・クレジットカード決済にも対応しており、通院の負担を軽減しています。
👨‍⚕️ 院長 金森 瑛(かなもり あきら)先生より

「胃カメラは苦しそう」「また今度でいいか」——そう感じて検査を先延ばしにしてしまう方のお気持ちはよくわかります。しかし、逆流性食道炎をはじめとした消化器の病気は、症状のない段階から粘膜の変化が始まっていることも少なくありません。私はこれまで大学病院や基幹病院で数多くの内視鏡検査・治療を行ってきた経験を活かし、「検査の敷居を下げ、消化器がんの早期発見を後押ししたい」という想いで日々の診療に臨んでいます。ちょっとした不安でも気軽にご相談いただければ幸いです。

よくあるご質問(FAQ)

Q 逆流性食道炎と診断されたら、どのくらいの頻度で胃カメラを受けるべきですか?
A 炎症の程度やバレット食道の有無などによって異なります(個人差があります)。炎症が軽度で症状が改善した場合でも、年1回程度の定期的な内視鏡確認が勧められることが多いです。バレット食道が確認された場合はより短い間隔での観察が必要になるケースがあります。担当医と相談しながら、ご自身の状態に合ったフォローアップの計画を立てることが大切です。
Q 逆流性食道炎の治療はどのように行われますか?
A 治療の基本は、生活習慣の改善と薬物療法の組み合わせです。薬物療法では、胃酸の分泌を抑える「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」や「カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)」が広く用いられます。生活習慣の改善としては、食後すぐに横にならない、就寝前2〜3時間は食事を控える、腹圧を高める姿勢・肥満の改善、禁煙・節酒などが効果的とされています。症状の程度・原因によって治療方針は異なりますので、まずは医師に相談してください。
Q 胃カメラ検査は予約なしでも受けられますか?
A 胃カメラ検査は事前に絶食や前処置が必要なため、基本的には予約をお取りいただいたうえで受診していただいております。当院ではWEB予約・LINE予約に対応しており、24時間いつでも予約を取ることができます。検査についてご不明な点がある場合も、まずはお気軽にWEB予約フォームまたはお電話(048-878-1830)からご相談ください。

まとめ:胃酸の逆流は「放置」しないことが大切

  • ✅ 胸やけ・胃酸逆流が続く場合は、逆流性食道炎の可能性があります
  • ✅ 放置するとバレット食道・食道がんへのリスクにつながることがあります
  • ✅ 市販薬で症状が治まっても、食道の状態は内視鏡でしか確認できません
  • ✅ 鎮静剤を活用することで、苦痛を軽減した胃カメラ検査が期待できます(個人差があります)
  • ✅ 気になる症状があれば、早めに消化器内科に相談することをお勧めします

胸やけ・胃酸逆流でお悩みの方へ

「ちょっと気になる」程度でも、ぜひお気軽にご相談ください。さいたま市緑区・浦和美園駅徒歩1分の当院では、消化器内視鏡専門医が丁寧な診察・検査を行っています。WEB予約・LINE予約で24時間いつでもご予約いただけます。

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監修医師プロフィール

著者写真

金森 瑛(かなもり あきら)(院長)

略歴
2012年

獨協医科大学医学部医学科卒業

獨協医科大学病院 臨床研修医

2014年

獨協医科大学 内科学(消化器)講座

2016年

足利赤十字病院 内科

2019年

足利赤十字病院 内科 副部長

2022年

独立行政法人国立病院機構宇都宮病院 消化器病センター医長、内科系診療部長

2024年

獨協医科大学医学部 内科学(消化器)講座 講師

資格
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本肝臓学会肝臓専門医
日本医師会認定産業医
所属学会
日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本肝臓学会

※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき、監修のもと作成しています。治療の効果・費用・期間には個人差があります。詳細は必ず医師にご確認ください。

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