• 2026年7月18日
  • 2026年7月17日

内視鏡検査で異常が見つかったらどうなる?診断から治療までの完全ガイド

内視鏡検査で「異常あり」と言われたら、まず何が起きるのか?

内視鏡検査中に病変が疑われた場合、医師はその場で生検(組織採取)を行うことがあります。生検とは、細い鉗子で病変の一部をつまみ取り、顕微鏡で細胞の性質を調べる検査です。

生検の結果(病理検査)が出るまでには、通常1〜2週間程度かかります。この間に「良性か悪性か」「炎症なのかがんなのか」が確定し、治療方針が決まります。

「異常あり」と言われても、すぐに手術が必要なケースは多くありません。

内視鏡検査は非常に小さながんを早期に発見できる検査であり、早期発見であれば内視鏡治療で根治できる場合も多いとされています。

浦和美園の内視鏡検査 かなもり内科婦人科クリニック

検査で異常を指摘された方へ

異常が見つかった場合も、診断から治療、経過観察まで流れがあります。当院では結果をわかりやすくご説明し、次の一歩を一緒に考えます。まずはご相談ください。

生検(病理検査)の流れ

  • 検査中に組織採取:内視鏡の鉗子チャンネルを通じて、病変部から小さな組織片を採取します。
  • 病理検査室へ提出:採取した組織を病理専門医が顕微鏡で観察し、細胞の性質を判定します。
  • 結果の説明:1〜2週間後の外来受診で、担当医から結果と今後の方針を説明されます。

生検なしで経過観察になるケースとは?

炎症や軽度の粘膜変化など、明らかに良性と判断できる所見は、生検を行わず経過観察となる場合があります。

一方、ポリープや潰瘍、色調の変化など悪性が疑われる所見は、必ず生検・病理検査を実施します。

病理検査の結果はどう分類される?良性・悪性の違いとは?

病理検査の結果は大きく「良性」「悪性(がん)」「境界病変(腺腫など)」の3つに分類されます。それぞれで治療方針が異なります。

  • 良性:炎症・過形成性ポリープなど。多くは経過観察か薬物療法で対応します。
  • 境界病変(腺腫):がんになる可能性がある前がん病変。サイズや形態に応じて内視鏡的切除を検討します。
  • 悪性(がん):早期がんであれば内視鏡治療、進行がんであれば外科手術・化学療法・放射線療法などを組み合わせます。

良性のポリープや粘膜にとどまる早期がんは内視鏡治療の適応となり、ポリペクトミー・EMR・ESDなどの方法から病変の大きさや形に応じて選択されます。

「Group分類」とは何か?

胃の生検結果では「Group 1〜5」という分類が使われることがあります。

  • Group 1・2:正常〜良性。経過観察が基本です。
  • Group 3:腺腫(境界病変)。内視鏡的切除を検討します。
  • Group 4:がんの疑いが強い。精密検査・治療方針を早急に決定します。
  • Group 5:がんと確定。治療方針を決定します。

内視鏡検査で見つかる主な病変と、それぞれの治療法は?

内視鏡検査で発見される代表的な病変と、それぞれの標準的な治療法を整理します。病変の種類・深さ・大きさによって、治療の選択肢が異なります。

胃・食道の病変と治療

  • 胃炎・逆流性食道炎:薬物療法(プロトンポンプ阻害薬など)が中心。生活習慣の改善も重要です。
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍:薬物療法で治癒を目指します。ピロリ菌陽性の場合は除菌療法を実施します。
  • 胃ポリープ:良性の過形成性ポリープは経過観察が基本。腺腫性ポリープはサイズに応じて内視鏡的切除を検討します。
  • 早期胃がん・早期食道がん:粘膜にとどまるがんは内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)で根治が可能です。進行胃がん・進行食道がん:外科手術・化学療法・放射線療法などを組み合わせた集学的治療が必要です。

大腸の病変と治療

  • 大腸ポリープ(腺腫):がんの前段階となる病変です。サイズ・形態に応じてポリペクトミー・EMR・ESDで切除します。
  • 早期大腸がん:粘膜または粘膜下層浅部にとどまるがんは内視鏡治療の対象です。
  • 進行大腸がん:外科手術が基本となり、必要に応じて化学療法を追加します。
  • 潰瘍性大腸炎・クローン病:炎症性腸疾患は薬物療法(メサラジン・免疫調節薬・生物学的製剤など)で管理します。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)とは?どんな病変に適応されるのか?

ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)は、内視鏡を使って早期がんや大きな腺腫を一括切除する治療法です。開腹手術を行わずに、体への負担を最小限に抑えながら根治を目指せます。

ESDは病変の根もとに局注して盛り上げ、専用ナイフで粘膜下層を剥離する方法で、大きな病変でも一括切除が可能です。ただし手技に熟練を要し、時間もかかるため、専門医による施術が必要です。

ESDの主な適応病変

  • 早期胃がん(粘膜内〜粘膜下層浅部)
  • 早期食道がん(粘膜固有層まで)
  • 早期大腸がん・大きな腺腫(20mm以上など)
  • EMRで一括切除が困難な病変

ESDと外科手術の違い

  • ESD:内視鏡のみで切除。入院期間は数日〜1週間程度。臓器を温存できます。
  • 外科手術:進行がんや深達度が深い病変に適応。リンパ節郭清も同時に行います。

どちらを選択するかは、がんの深さ(深達度)・大きさ・リンパ節転移の有無などを総合的に判断して決定します。

組織検査や日帰りポリープ切除にも対応しています

当院では検査時に組織検査(生検)や大腸ポリープの日帰り切除を行うことも可能です。必要に応じて、専門的な医療機関へのご紹介にも対応します。

大腸ポリープが見つかったら、その場で切除できるのか?

大腸ポリープは、検査と同時にその場で切除(日帰りポリープ切除)できるケースが多いです。ただし、ポリープのサイズ・数・形態・患者さんの状態によっては、後日改めて切除を行う場合もあります。

小さなポリープ(おおむね5mm以下)は「コールド・ポリペクトミー」で高周波電流を使わずに切除します。やや大きいポリープはスネアに高周波電流を流す「ポリペクトミー」や「EMR」で切除します。大きな病変(20mm以上)や形態が複雑な病変はESDの適応となります。

ポリープ切除後の注意事項

  • 食事制限:切除後数日間は消化の良い食事を心がけ、刺激物・アルコールを避けます。
  • 運動制限:激しい運動は1週間程度控えます。
  • 出血・穿孔への注意:切除後に出血量が多い場合や腹痛が続く場合は、速やかに受診してください。
  • 病理結果の確認:切除したポリープは病理検査に提出し、1〜2週間後に結果を確認します。
  • 定期的なサーベイランス:ポリープの種類・数・サイズに応じて、次回の大腸カメラの時期が決まります。

内視鏡検査・治療にかかる費用はいくら?保険適用の範囲は?

内視鏡検査・治療は健康保険が適用されます。3割負担の場合の目安費用は以下のとおりです。

  • 胃カメラ(観察のみ):約3,000〜4,000円(3割負担)
  • 胃カメラ+生検・病理検査:約9,000円(3割負担)
  • 大腸カメラ(観察のみ):約4,000〜5,000円(3割負担)
  • 大腸カメラ+生検・病理検査:約10,000円(3割負担)
  • 大腸ポリープ切除(日帰り):約15,000〜20,000円(3割負担、ポリープ数・方法により変動)

鎮静剤(静脈麻酔)を使用した場合は別途費用が加算されます。また、ESDは入院が必要な場合が多く、入院費・手術費が別途かかります。

かなもり内科婦人科クリニックでは、生検・病理検査を追加した場合の費用目安として、3割負担で胃カメラ約9,000円・大腸カメラ約10,000円としており、観察のみより約2,500〜3,000円の増加となります。

内視鏡検査後に「要精密検査」と言われたら、次のステップは?

健康診断や便潜血検査で「要精密検査」と指摘された場合、速やかに消化器内科・内視鏡専門医を受診することが重要です。精密検査として内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)を行い、病変の有無・性質を確認します。

便潜血陽性の場合、大腸がんや大腸ポリープが原因である可能性があります。大腸がんは早期発見・早期治療で根治率が大幅に向上するため、精密検査を先延ばしにしないことが大切です。

受診から治療までの一般的な流れ

  • 初診・問診:症状・既往歴・家族歴などを確認します。
  • 内視鏡検査の予約・前処置説明:検査日程を決め、食事制限・下剤の飲み方などを説明します。
  • 内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ):病変を観察し、必要に応じて生検・ポリープ切除を行います。
  • 病理検査結果の説明(1〜2週間後):結果に基づいて治療方針を決定します。
  • 治療・経過観察:内視鏡治療・薬物療法・外科手術・定期サーベイランスなど、病変に応じた対応を行います。

かなもり内科婦人科クリニックは、埼玉スタジアム線「浦和美園駅」から徒歩1分のメディカルモール内に位置し、2025年5月に開院しました。日本消化器内視鏡学会専門医が担当し、鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査・大腸ポリープの日帰り切除・胃カメラと大腸カメラの同日検査にも対応しています。一定の条件を満たす場合は診察当日の胃カメラ実施も可能です。

かなもり内科婦人科クリニックの内視鏡検査について

当クリニックでは、日本消化器内視鏡学会専門医である院長・金森瑛が、胃カメラ・大腸カメラを担当します。院長は獨協医科大学卒業後、大学病院・地域基幹病院で十数年にわたり消化器内科の臨床に従事し、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を専門としてきた経歴を持ちます。

経鼻内視鏡・経口内視鏡の両方に対応し、鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査も実施しています。院内はバリアフリーで、リカバリールームも完備しています。さいたま市緑区・岩槻区・見沼区・浦和区・南区・川口市・越谷市・草加市・春日部市など幅広い地域からご来院いただいています。

「以前の内視鏡検査がつらかった」「健康診断で異常を指摘された」「家族に胃がん・大腸がんの方がいる」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

よくある質問

内視鏡検査で異常が見つかったら、すぐに手術が必要ですか?

すぐに手術が必要なケースは多くありません。まず生検・病理検査で病変の性質を確定し、早期がんであれば内視鏡治療(ESD・EMRなど)で対応できる場合がほとんどです。

生検の結果が出るまでどのくらいかかりますか?

通常1〜2週間程度かかります。結果が出たら外来受診で担当医から説明を受け、その後の治療方針を決定します。

大腸ポリープはその場で切除してもらえますか?

多くの場合、検査と同時に日帰りで切除できます。ただしポリープのサイズ・数・形態や患者さんの状態によっては、後日改めて切除を行う場合もあります。

内視鏡検査で異常なしと言われたのに症状が続く場合はどうすればよいですか?

内視鏡で異常なしでも症状が続く場合は、機能性ディスペプシア・過敏性腸症候群・腸管外の疾患などが原因の可能性があります。担当医に再度相談し、追加検査を検討してください。

胃カメラと大腸カメラは同じ日に受けられますか?

同日に受けることが可能です。通院や事前の食事制限を一度で済ませられるため、お忙しい方にも便利です。かなもり内科婦人科クリニックでも同日検査に対応しています。

鎮静剤を使った内視鏡検査は安全ですか?

適切な管理のもとで行えば安全性は高いです。検査後は院内で休憩し、安全を確認してから帰宅となります。当日の車・バイク・自転車の運転は控えてください。

内視鏡検査で見つかった早期がんは内視鏡だけで治せますか?

粘膜にとどまる早期がんはESD・EMRなどの内視鏡治療で根治できるケースが多いです。ただし深達度・リンパ節転移の有無などを総合的に判断して治療方針を決定します。

ピロリ菌が見つかった場合はどうなりますか?

ピロリ菌陽性の場合は除菌療法(抗菌薬2種類+胃酸分泌抑制薬の3剤を1週間服用)を行います。除菌成功後も定期的な胃カメラによる経過観察が推奨されます。

便潜血陽性で大腸カメラを受けたら何もなかった。なぜですか?

便潜血陽性の原因は大腸がん・ポリープだけでなく、痔・憩室・腸炎なども含まれます。大腸カメラで異常なしであれば、これらの良性疾患が原因だった可能性が高いです。

内視鏡検査はどのくらいの頻度で受けるべきですか?

胃カメラは症状がなければ2〜3年に1回、大腸カメラは異常なしであれば3〜5年に1回が目安です。ただし家族歴・既往歴・前回の所見によって頻度は異なります。担当医に相談してください。

結論

内視鏡検査で異常が見つかっても、「異常=すぐ手術」ではありません。生検・病理検査で病変の性質を確定し、早期がんであれば内視鏡治療(ESD・EMR・ポリープ切除)で根治できるケースが多くあります。重要なのは「早期発見・早期治療」です。健康診断で異常を指摘された方・症状がある方は、消化器内視鏡専門医への受診を先延ばしにせず、まず相談することをお勧めします。

かなもり内科婦人科クリニック(浦和美園)

検査結果のご相談や、その後の診断・治療の進め方についても承っています。必要に応じて専門機関へのご紹介にも対応します。浦和美園駅より徒歩1分です。

〒336-0967 埼玉県さいたま市緑区美園4丁目10-1 シモンイースト美園/休診日:水曜・日曜・祝日

著者情報

 かなもり内科婦人科クリニック 院長  金森 瑛

略歴

2012年

獨協医科大学医学部医学科卒業

獨協医科大学病院 臨床研修医

2014年

獨協医科大学 内科学(消化器)講座

2016年

足利赤十字病院 内科

2019年

足利赤十字病院 内科 副部長

2022年

独立行政法人国立病院機構宇都宮病院 消化器病センター医長、内科系診療部長

2024年

獨協医科大学医学部 内科学(消化器)講座 講師

資格

  • 医学博士
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本肝臓学会肝臓専門医
  • 日本医師会認定産業医

所属学会

  • 日本内科学会
  • 日本消化器病学会
  • 日本消化器内視鏡学会
  • 日本肝臓学会
かなもり内科婦人科クリニック 048-878-1830 ホームページ