- 2026年6月19日
内視鏡検査の適切な頻度とは?年代別の受診タイミングを専門医が解説

内視鏡検査の頻度はなぜ「一律」ではないのか?
内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)の受診頻度は、一人ひとりのリスク因子によって大きく異なります。年齢・ピロリ菌感染の有無・ポリープや病変の既往・家族歴などを総合的に評価して、最適な間隔を決める必要があります。
「毎年受けるべきか」「3年に1回で十分か」という疑問は多くの方が持ちますが、一律の答えはありません。本記事では、胃カメラ・大腸カメラそれぞれの推奨頻度を年代別・リスク別に整理し、かなもり内科婦人科クリニック院長・金森瑛(消化器内視鏡専門医)が解説します。
内視鏡検査のタイミングが気になる方へ
埼玉県さいたま市のかなもり内科婦人科クリニックでは、年齢や症状に応じた内視鏡検査のご相談を承っています。
受診時期に迷った際もお気軽にご相談ください。
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胃カメラ(上部内視鏡検査)の推奨頻度はどのくらいか?
胃に異常がなくピロリ菌感染もない方は、2〜3年に1回の胃カメラが目安です。一方、ピロリ菌保有者や除菌後の方は1〜2年に1回の定期検査が推奨されます。
ピロリ菌の有無で頻度が変わる理由
胃がん発症の最大リスク因子はピロリ菌(Helicobacter pylori)感染です。
ピロリ菌を除菌しても、すでにダメージを受けた胃粘膜は元に戻りません。除菌後も萎縮性胃炎や腸上皮化生が残る場合は、除菌後も1〜2年に1回の定期検査を継続することが重要です。
一方、ピロリ菌に感染したことがない方は胃がんリスクが低く、定期的な内視鏡検査の必要性は相対的に低いとされています。ただし、症状がある場合や検診目的での受診はこの限りではありません。
早期胃がん治療後は年1回の検査が必須
内視鏡治療(ESD・EMR)で早期胃がんを切除した方は、治療部位以外に新たな胃がんが発生するリスクが5年間で約10人に1人あるとされています(日本消化器内視鏡学会)。そのため、少なくとも年に1回の胃内視鏡検査が強く推奨されます。
胃カメラの推奨頻度まとめ
- 異常なし・ピロリ菌感染なし:2〜3年に1回
- ピロリ菌保有(未除菌):1〜2年に1回
- ピロリ菌除菌後(萎縮性胃炎・腸上皮化生あり):1〜2年に1回
- 早期胃がん内視鏡治療後:年1回以上
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)の推奨頻度はどのくらいか?
大腸に異常がない場合は3〜5年に1回、ポリープ切除後は1〜3年に1回が推奨されます。大腸がんは早期発見で治癒率が大きく上がるため、定期的な検査が重要です。
ポリープの有無で間隔が変わる
大腸内視鏡検査では、ポリープ(腺腫)の有無が次回検査の間隔を決める最大の指標になります。
腺腫(ポリープ)が小さながんに変わるまでには約10年かかるとされていますが、小さな腺腫は検査でも見落とされやすいリスクがあります。そのため、異常がない場合でも最長5年を目安に定期検査を受けることが大切です。
大腸カメラの推奨頻度まとめ
- 異常なし:3〜5年に1回
- ポリープあり(切除前):1〜2年に1回
- ポリープ切除後:2〜3年に1回
- 大腸がん家族歴あり・高リスク:医師と相談のうえ1〜3年に1回
アメリカのガイドラインでは、初回大腸内視鏡検査の所見に基づき、低リスク群は5〜10年後、高リスク群は3年後のフォローアップを推奨しています。日本でも同様の考え方が広く採用されています。

年代別に見た内視鏡検査の受診タイミングはいつか?
40歳を過ぎたら胃カメラ・大腸カメラともに初回検査を受けることが推奨されます。年代ごとに注意すべきポイントが異なります。
30代以下:症状・家族歴がある場合は早めに
20〜30代での大腸がん・胃がん罹患は少数ですが、血便・腹痛・便秘・下痢・胃痛・胸やけ・黒色便などの症状がある方や、親族に消化器がんの方がいる場合は早めの受診が必要です。症状がなく家族歴もない場合は、40歳になるまで待って初回検査を受けるのが一般的な目安です。
40代:初回検査で「ベースライン」を作る
男女ともに40歳前後から大腸がんの罹患率が急激に上昇します。40代で一度も内視鏡検査を受けたことがない方は、まず初回検査を受けてベースラインを確認することが重要です。
初回検査で異常がなければ、その後は胃カメラ2〜3年に1回、大腸カメラ3〜5年に1回を目安に継続します。ピロリ菌感染が判明した場合は除菌治療を行い、除菌後も定期検査を続けます。
50〜60代:リスクが高まる世代こそ定期検査を
50〜60代は大腸がん・胃がんの罹患率がさらに高まる年代です。これまで一度も内視鏡検査を受けたことがない方は、すぐに受診することを強くお勧めします。
過去の検査で腺腫(ポリープ)を切除したことがある方は、年に1回の大腸カメラを検討してください。大腸内視鏡検査によって大腸がんの発症・死亡リスクを最大88%抑制できるという報告もあります。
70代以上:体力・健康状態を踏まえて医師と相談
70代以上でも健康状態が良好であれば、定期的な内視鏡検査は有効です。75歳以上でも大腸内視鏡検査によって大腸がんの発症・死亡リスクを約40%減少させられるという報告があります。ただし、検査前の下剤服用や繰り返しの排便が身体的負担になる方もいるため、受診の可否・頻度は必ず医師と相談してください。
便潜血検査が陰性でも大腸カメラは必要か?
便潜血検査が陰性でも、大腸がんやポリープが存在する可能性はゼロではありません。便潜血検査は簡便ですが、感度(見逃しのなさ)に限界があります。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2019年)によると、過去1年間に大腸がん検診を受診した人は44.2%にとどまっており、6割以上が未受診という現状があります。便潜血検査で陰性だったとしても、40歳以上で一度も大腸カメラを受けたことがない方は、一度は内視鏡検査を受けることを推奨します。
特に、次のような方は便潜血陰性であっても大腸カメラを検討すべきです。
- 大腸がん・大腸ポリープの家族歴がある
- 血便・腹痛・便秘・下痢などの消化器症状がある
- 40歳以上で一度も大腸カメラを受けたことがない
- 喫煙歴・高BMIなどリスク因子がある
かなもり内科婦人科クリニックの内視鏡検査はどんな特徴があるか?
当クリニックは、日本消化器内視鏡学会専門医による苦痛の少ない内視鏡検査を提供しています。浦和美園駅徒歩1分の立地で、さいたま市緑区・岩槻区・埼玉県南部の方が通院しやすい環境を整えています。
胃カメラ:経鼻・経口・鎮静剤に対応
胃カメラ(上部消化管内視鏡)では、経鼻内視鏡・経口内視鏡の両方に対応しています。「オエッとなるのが不安」「胃カメラが苦手」という方には、鎮静剤を使用したウトウトした状態での検査も選択できます。食道・胃・十二指腸を詳しく観察し、必要に応じて組織採取(生検)も行います。当日胃カメラにも対応しており、急な症状がある方もご相談ください。
大腸カメラ:日帰りポリープ切除に対応
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)では、検査中に発見されたポリープをその場で日帰り切除できるケースがあります。大腸がん予防のための早期治療を重視しており、鎮静剤使用・リカバリー室完備・内視鏡洗浄装置導入・生体情報モニター完備と、安全性・衛生管理に配慮した検査環境を整えています。
専門医による検査と病院連携
院長の金森瑛は、大学病院・基幹病院で消化器内科・内視鏡診療に長年従事してきた経験を持ちます。獨協医科大学埼玉医療センター・さいたま赤十字病院・さいたま市立病院との連携体制も整えており、精密検査や入院治療が必要な場合もスムーズに対応できます。

内視鏡検査を受けるべき症状・サインとは何か?
次のような症状がある方は、頻度の目安に関わらず早めに内視鏡検査を受けてください。症状がある場合は保険診療の対象となります。
胃カメラが必要なサイン
- 胃痛・みぞおちの痛みが続く
- 胸やけ・胃もたれ・吐き気が繰り返す
- 黒色便(タール便)が出た
- ピロリ菌感染歴がある、または除菌後のフォローが必要
- 健康診断・バリウム検査で異常を指摘された
- 胃がんの家族歴がある
大腸カメラが必要なサイン
- 血便・便に血が混じる
- 便潜血検査で陽性となった
- 腹痛・便秘・下痢が続く
- 便が細くなったと感じる
- 大腸がん・大腸ポリープの家族歴がある
- 体重減少が続いている
かなもり内科婦人科クリニックでは、日本消化器内視鏡学会専門医が胃カメラ・大腸カメラ検査を担当しています。鎮静剤対応・日帰りポリープ切除・当日胃カメラにも対応しており、浦和美園駅徒歩1分でアクセス良好です。「いつ受ければいいかわからない」「検査が不安」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
📍 かなもり内科婦人科クリニック
埼玉県さいたま市緑区美園4丁目10-1 シモンイースト美園
浦和美園駅(埼玉スタジアム線)徒歩1分 / 駐車場完備
よくある質問
胃カメラは毎年受けた方がいいですか?
ピロリ菌感染がなく異常もない場合は、2〜3年に1回が目安です。ピロリ菌保有・除菌後・早期胃がん治療後の方は1〜2年に1回、または年1回の検査が推奨されます。
大腸カメラは何歳から受けるべきですか?
40歳を目安に初回検査を受けることが推奨されます。ただし、血便・腹痛・便秘・下痢などの症状がある方や、大腸がんの家族歴がある方は年齢に関わらず早めに受診してください。
ポリープを切除した後、次の大腸カメラはいつ受ければいいですか?
ポリープ切除後は2〜3年以内に次の検査を受けることが推奨されます。切除したポリープの種類・大きさ・数によって間隔が変わるため、担当医の指示に従ってください。
便潜血検査が陰性なら大腸カメラは不要ですか?
便潜血陰性でも大腸がんやポリープが存在する可能性はあります。40歳以上で一度も大腸カメラを受けたことがない方や、家族歴・症状がある方は内視鏡検査を検討してください。
胃カメラと大腸カメラは同日に受けられますか?
当クリニックでは同日検査にも対応しています。1回の来院で両方の検査を受けられるため、お仕事が忙しい方や遠方の方にも便利です。詳しくはご予約時にご相談ください。
鎮静剤を使った内視鏡検査は安全ですか?
鎮静剤(静脈麻酔)を使用することで、ウトウトした状態で苦痛なく検査を受けられます。検査後はリカバリー室で休憩していただき、安全を確認してからご帰宅いただけます。
内視鏡検査は保険が適用されますか?
症状がある場合(胃痛・血便・便潜血陽性など)は保険診療の対象です。症状がなく検診目的の場合は自費診療となります。詳しくはクリニックにお問い合わせください。
70代でも内視鏡検査を受けるべきですか?
健康状態が良好であれば、70代以上でも定期的な内視鏡検査は有効です。75歳以上でも大腸がんリスクを約40%減少させられるという報告があります。体力・健康状態を踏まえて医師と相談してください。
大腸カメラの前処置(下剤)はつらいですか?
検査前に腸内をきれいにするための下剤服用が必要です。当クリニックでは患者さんの状態に合わせた前処置方法をご案内しており、できるだけ負担を軽減できるよう配慮しています。
浦和美園周辺で内視鏡検査を受けられるクリニックはありますか?
かなもり内科婦人科クリニックは浦和美園駅徒歩1分に位置し、さいたま市緑区・岩槻区・埼玉県南部の方が通院しやすい立地です。日本消化器内視鏡学会専門医による検査を提供しています。
結論
内視鏡検査の適切な頻度は、胃カメラは2〜3年に1回(ピロリ菌保有・除菌後は1〜2年に1回)、大腸カメラは3〜5年に1回(ポリープ切除後は2〜3年に1回)が基本です。40歳を過ぎたら症状がなくても初回検査を受け、その結果に基づいて専門医と次回の受診間隔を相談することが、がんの早期発見・予防への最善策です。不安な症状がある方は頻度の目安に関わらず早めに受診してください。
著者情報
かなもり内科婦人科クリニック 院長 金森 瑛

略歴
2012年
獨協医科大学医学部医学科卒業
獨協医科大学病院 臨床研修医
2014年
獨協医科大学 内科学(消化器)講座
2016年
足利赤十字病院 内科
2019年
足利赤十字病院 内科 副部長
2022年
独立行政法人国立病院機構宇都宮病院 消化器病センター医長、内科系診療部長
2024年
獨協医科大学医学部 内科学(消化器)講座 講師
資格
- 医学博士
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
- 日本肝臓学会肝臓専門医
- 日本医師会認定産業医
所属学会
- 日本内科学会
- 日本消化器病学会
- 日本消化器内視鏡学会
- 日本肝臓学会